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奇跡―ミラクル― [詩集]
libro 奇跡―ミラクル― [詩集] book pdf
de 長田弘
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内容紹介 本当の奇跡――ミラクルとは何? 静かにゆっくりと予みたい一冊の詩集。 新境地をひらく、詩人の新しい代表作。 著者「あとがき」より 「奇跡」というのは、めったにない稀有な出来事というのとはちがうと思う。 それは、存在していないものでさえじつはすべて存在しているのだという感じ方をうながすような、 心の働きの端緒、いとぐちとなるもののことだと、わたしには思える。 日々にごくありふれた、むしろささやかな光景のなかに、わたし(たち)にとっての、 取り換えようのない人生の本質はひそんでいる。 それが、物言わぬものらの声が、わたしにおしえてくれた「奇跡」の定義だ。 たとえば、小さな微笑みは「奇跡」である。 小さな微笑みが失われれば、世界はあたたかみを失うからだ。 世界というものは、おそらくそのような仕方で、いつのときも一人一人にとって存在してきたし、 存在しているし、存在してゆくだろうということを考える。 「われわれは、では、何にたよればいいのか?われわれが真なるものと、 虚なるものとを弁別するのに、 感覚よりたしかなものがあるだろうか?」 (ルクレティウス「物の本質について」) 出版社からのコメント 商品の説明をすべて表示するA continuación se muestran los comentarios del lector después de leer 奇跡―ミラクル― [詩集]. Puede considerarlo como referencia.
あとがきより;「奇跡」というのは、めったにない稀有な出来事というのとはちがうと思う。それは、存在していないものでさえじつはすべて存在しているのだという感じ方をうながすような、心の働きの端緒、いとぐちとなるもののことだと、わたしには思える。日々にごくありふれた、むしろささやかな光景のなかに、わたし(たち)にとっての、取り換えようのない人生の本質はひそんでいる。それが、物言わぬものらの声が、わたしにおしえてくれた「奇跡」の定義だ。たとえば、小さな微笑みは「奇跡」である。小さな微笑みが失われれば、世界はあたたかみを失うからだ。世界というものは、おそらくそのような仕方で、いつのときも一人一人にとって存在してきたし、存在しているし、存在してゆくだろうということを考える。「われわれは、では、何にたよればいいのか?われわれが真なるものと、虚なるものとを弁別するのに、感覚よりたしかなものがあるだろうか?」(ルクレティウス「物の本質について」)これが、福島に生まれ育ち、既に人生の伴侶を喪った70代の詩人によって、昨夏に発せられた声だ。彼はまだ、ことばというもののもつ力を信じ、人間という生き物の存在を肯定しているように、私には思われる。古臭いかもしれないが、そういった姿勢はやはり、「安心」や「安定」ということに繋がるだろう。言ってみれば、西欧的な「救済」ではなく、東洋の「赦し」のような雰囲気。そんなものを、私は、行間に感じるのだ。最後に収録されたタイトル作「奇跡ーミラクルー」の終わりもこんなふう。ただここに在るだけで、じぶんのすべてを、損なうことなく、誇ることなく、みずからみごとに生きられるということの、なんという、花の木たちの奇跡。きみはまず風景を慈しめよ。すべては、それからだ。これはきっと、俳句を作ったりする方なら誰しも首肯してくださる事柄だろう。人間というものはいつの間に、そのようにシンプルに生きることが難しくなってしまったのだろうか・・・。表紙の、ワインのラベルにも使われていたりする、フィオレンティーノの、リュートを奏でる天使の絵も可愛い。
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